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p.77 猫(ネルソン)と陶芸家(中尾哲彰)
4月2日。
今日は、我らが窯の監督猫、ネルソンの誕生日。そんなネルソンだが、子猫の時から父にベッタリ。そして、すぐに工房にもついて行くように。だから、年齢≒監督歴という、そのキャリアは長い。しかも、その才覚は早くから覚醒した。
工場は、ネルソンにとって遊び場であり、職場であり、一番落ち着ける大好きな場所。父の奏でるろくろの音を子守唄に、皿板の上で夢を見る。
今や、YouTubeも登録者10万人を超え、SNSでも窯の人間の誕生日よりもいいねを集めるネルソンの誕生日だが、始まりはこの4年前のこの動画だった。
4月2日


p.75 誕生日おめでとう
1月30日、父・中尾哲彰の誕生日。
生きていれば74歳。去年の今日は、家族みんなで祝う最後の誕生日になった。本当は、73歳を迎えることさえ難しかった。そんな中、病院を脱し、家で正月を迎え、誕生日も祝った。後悔することなどないのかも知れない。オランダに戻っていた姉とも繋いで、病室で家族みんなでHappy Birthday to Youを歌った。そして、少しだけ退院した後の話をした。
「退院したらどういうのを作りたい?」
その時に交わした音声が、今も残っていた。
1月30日


p.74 言葉にする
父が焼いてきた土を焼き、父の読んできた本を読み、少しずつあの日のいろんなことが分かり始めていく。
2026年になり、少しずつ風化しないように、不定期で更新する息子視点の進行形の回顧録
1月10日
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