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p.78 「器の中の宇宙」
今日は、少しだけ息子真徳の話。実は、私は現在大学院に通っている。
それも、京都の大学院なので、佐賀と行ったり来たり。
なんでこんなことになっているのかと言うと、当時、父の病気やコロナ禍で焼き物の販売機会がなくなってしまったことがあって、家計の負担のことも考え、大学院1年生の時に途中で休学して会社に入り働いていたから。
そして、去年3月父が亡くなり、介護という日常も突然消え、
自らの思想や想いを、一生涯を通して焼き物に込め続けた父との別れを通して、やっぱり私も学び直したいと思い、3年ぶりに復学したから
8月9日


P.77 猫(ネルソン)と陶芸家(中尾哲彰)
4月2日。
今日は、我らが窯の監督猫、ネルソンの誕生日。そんなネルソンだが、子猫の時から父にベッタリ。そして、すぐに工房にもついて行くように。だから、年齢≒監督歴という、そのキャリアは長い。しかも、その才覚は早くから覚醒した。
工場は、ネルソンにとって遊び場であり、職場であり、一番落ち着ける大好きな場所。父の奏でるろくろの音を子守唄に、皿板の上で夢を見る。
今や、YouTubeも登録者10万人を超え、SNSでも窯の人間の誕生日よりもいいねを集めるネルソンの誕生日だが、始まりはこの4年前のこの動画だった。
4月2日


p.75 誕生日おめでとう
1月30日、父・中尾哲彰の誕生日。
生きていれば74歳。去年の今日は、家族みんなで祝う最後の誕生日になった。本当は、73歳を迎えることさえ難しかった。そんな中、病院を脱し、家で正月を迎え、誕生日も祝った。後悔することなどないのかも知れない。オランダに戻っていた姉とも繋いで、病室で家族みんなでHappy Birthday to Youを歌った。そして、少しだけ退院した後の話をした。
「退院したらどういうのを作りたい?」
その時に交わした音声が、今も残っていた。
1月30日


p.74 言葉にする
父が焼いてきた土を焼き、父の読んできた本を読み、少しずつあの日のいろんなことが分かり始めていく。
2026年になり、少しずつ風化しないように、不定期で更新する息子視点の進行形の回顧録
1月10日
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